取引先やクライアントなど仕事関係の人との会食と言う意味での「接待」にガールズバーという場が使えるのかどうか。
風営法の「接待行為」に関しては以下の記事で書いてます。
ガールズバーで接待飲みが出来ないことはありませんが、一般的にイメージされる倶楽部やキャバクラの方が接待には向いていると思います。
もちろん、店にもよりますし、個人の好みもあるので一概に良い悪いとは言いきれません。
一般論として、ガールズバーは接待飲みには向かないと言える特徴を説明します。
接待の条件と目的
そもそも接待に必要な条件は相手に喜んでもらうことです。
なるべく不快な思いをさせないように気を使って、最終的に楽しんで貰えたら成功。
たとえば接待ゴルフでわざと負けるみたいな具体例は、あくまでも相手のオッサンが「負けて不快になる」のを防ぐという手段ですよね。
もし、正々堂々とやらないとキレるような人が相手だった場合は「わざと負ける」のは良くないわけで。
スポーツやゲームでわざと勝たせてあげたり、キレイな女の子をあてがったりみたいなのはあくまでも一般論としての手段であって、目的ではありません。
つまり、接待で重要なのは相手に喜んでもらえるように、その相手に合わせた環境を用意できるかどうかにかかっていると思っています。
そして、人によって適切な環境を用意できるかどうかという視点で考えた場合、ガールズバーはあまり接待向きではないかなという印象なので、次から説明します。
ガールズバーが接待に向かない理由
テーブル席が無い
ガールズバーは基本的にカウンター席で飲食する場で、テーブルの席などはありません。
飲み方の好き嫌いはありますが、やはり一般的にはテーブルなどでゆったりと飲み食いできた方がリラックスできます。
カウンターで全然構わないという人であればいいですが、それ以外の人であればやはりテーブルで落ち着いて座れた方が疲れませんし無難でしょう。
更にいうと、カウンター席なので横並びでしか座れません。
対面で座った方がいい場合も多いでしょうし、3人以上の場合、横にズラーッと並ぶことになってしまいます。
テーブルを囲むように座れた方がお互いの顔を見て話せるのは言うまでもありません。
そういった意味でテーブル席が基本のキャバや倶楽部の方が接待に向きます。
個室・VIP席が無い
ガールズバーの特徴ですが、個室やVIP席は基本ありません。
ごくたまにVIP席が別に設けられているバーもありますが、あくまでもカウンター席です。
接待ですので、少なからず仕事関係の話しもするでしょう。
そういった時にあまり人に聞かれたくない話をするには個室が便利です。
また、周りが賑やかだとうるさくて落ち着いて話が出来ません。
個室やVIPを使うという選択肢がある店の方が接待向き。
キャストが接客のプロではない
ガールズバーの女の子はほぼほぼ素人です。
半数以上は学生や昼職のかたわらのアルバイト。
例えば「今日は○○さんの接待だからよろしく」って言っても、接待用の接客をする術をもっていません。
もちろん、キャバや倶楽部であっても接待の席を上手くできるキャストばかりではありませんが、キャバクラであれば「接待の席における女の子」を指名すればいいわけです。
ガールズバーは基本的にランダムなので、たまたま気がきかない女の子につかれたら危険です。
女の子を選べない
接客の技術だけでなく、ルックスだったり性格だったり年齢だったり。
悲しいかな男は単純なので、自分好みの女の子がいた方が気分がいいです。これは自然の真理なので、議論の余地はありません。
小学生から企業のお偉いさん、総理大臣まで好みの女の子がいたら嬉しいものです。そういう生き物です。
当然、先方が気にいるような女の子に接客してもらった方がいいです。
この場合、ガールズバーだと女の子を選べないというデメリットが発生します。ガールズバーには可愛い子がいないという意味ではありません。
単純に指名制度が無い店が多いということもありますが、基本がバイトなのでその日に誰が何人出勤しているかすら不明というのがガールズバーです。
キャバ・倶楽部の女の子は出勤も多いので、その状況の適した女の子を選択する余地があるということ。
また、プロ相手であれば「この日、接待だから〇〇ちゃんに接客してほしい。」と言って、その日に出勤してもらえるように頼むことも出来ます。この辺の融通が効く方がいいですよね。
スタッフがいない・少ない
黒服などの男性スタッフがいた方がいろいろ安心。
ガールズバーは基本的に男性スタッフが店内に1人いるかどうかです。
女の子に言いづらいことを男性スタッフに頼んだりとか、いろんな場面でフォローを入れてもらえるので男性スタッフがいるキャバや倶楽部の方が良い。
サービスの質は値段相当になる
ガールズバーはキャバ・倶楽部と比較して安価ですので、そのサービスも値段相応になります。
具体的なサービス内容というよりは、ホスピタリティ・おもてなし度合いという意味ですね。
高級ホテルと安価なビジネスホテルでは、フロントスタッフの言葉遣いや気遣いなどのレベルが変わるのと同じ。
しっかり教育されたスタッフに丁寧な接客をしてもらった方が気分がいいでしょう。
特に、接待を受けるような立場のおじさんはその傾向が強いはず。
店内の状況・雰囲気が読めない
これまたガールズバーの特徴ではありますが、その時に出勤している女の子・来店しているお客さんによって店の雰囲気が大きく変わります。
キャバであればその卓だけで完結しますので、他にどんなお客さんがどんな飲み方をしていようが関係ないのですが、ガールズバーだとそうはいきません。
店全体としてしっとり飲む感じになっているかもしれませんし、テキーラ・シャンパンパーティーになっているかもしれませんし、カラオケノリになっているかもしれません。
「こういう店がいい」「こういう飲み方がいい」と思って選んでも、当日の状況でどんな店になっているのかが予測できないガールズバーは接待に向かないと思います。
もし、店を自分たちだけで埋めて貸し切りとかに出来るのであれば別ですが。
本当にガールズバーが好きな人だけ
その人が楽しめることを目的とした場合、ガールズバーは環境をコントロールできないので接待に向いていません。
ガールズバーはどちらかというと、その店に合わせた楽しみ方が出来る人向けです。
どんな店でも、その場合わせて楽しめる。もしくはそういう飲み方の方が好き。という人であればガールズバーでの接待もありかもしれません。
ただ、そういう人ってなかなか少ないですので、やはり接待ならキャバや倶楽部の方が無難でしょう。
口では「ガールズバーでいいよ!」と言っていても、結局自分を上手くチヤホヤしてもらえないと機嫌を損ねる方はたくさんいるので、おじさんの言うことは真に受けない方がいいですね。
特にガールズバーでもキャバクラと同じようなサービスが受けられると勘違いしている人も大勢いらっしゃるので注意です。